目的の店へ向かっていたんだけど、
はためくのぼり旗が視界の横を過ぎゆく。
ありゃ?
中華そば?
それらしき店は思い浮かばないし、
単なる見間違い?
ま、そりゃ、
ランチをラーメンと見間違えたりだとか、
実際よくあるんだけど、
後で確認しに行ってみると間違いない。
中華そば!
あ、へぇ〜
なるほど、そういうこんね。
色々調べてみると、
このご時世ということもあり、
居酒屋がランチ営業を始め、
そこでラーメンが提供されてるみたい。
それは食べてみなきゃだな。
日を改めて向かうはマビーセブン。
“味のファションビル”マビーセブン。
ブロンズの看板には1974の文字があり、
今年で47年経ったビルってことか。
2本の円柱が印象的で、
お隣の「Ω」マークも懐かしき。
のぼり旗に加え、
立て看板もあって、
2階の店へと誘われる。
あぁ、そっか、
回り階段を昇りきったかと思いきや、
1階は他より階高があるのでもう1周ね。
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【麺や ほりかわ】
店内はテーブルと座敷があり、
仕切り板などの対応が取られている。
手指消毒、検温を済ませて席に着くと、
注文票が目の前に置かれる。
ま、基本的であろう一杯にして、
麺量はふつう、
煮玉子は無料なので付けてもらい、
ごはんは要らないっと。
あ、そうなのね、
前金制なのね。
その場で支払いを済ませての調理待ち。
【遠州熟成中華そば】¥880
これはこれは深みのある醤油スープですな。
白き丼に映えるスープで、
麺がそこに透けて見える透明感、
トッピングに配されるはチャーシュー、
無料選択の味玉、小松菜、青ネギ、海苔で、
そのコントラストの高い配色がイイ感じね。
スープは昆布、煮干、うるめ節、サバ節、
かつお節などによる出汁、
そこにブレンド醤油ダレを合わせるようで、
なかなかそそられたりする。
とにかく、ま、
スープをちゃぷちゃぷしてひと口。
あ
見た目から醤油が強いかと思ってたけど、
その風味であったり
エンミであったり、
強い醤油感ではなく、
角が丸く、
みりんが強めなのか甘めで、
コク深さはあって、
魚介の旨みを活かすよう、
醤油をそこに寄り添うように働かせている。
上手く作り上げてはいるなぁ〜
合わせるは低加水細麺。
滑らかな肌をしていて啜りやすく、
スープの馴染みはもちろんなれど、
持ち上げも良く、
ぷりっとした弾力、
ぱつんとした歯切れの良さを感じる。
チャーシューは幻の豚と称されるという、
「遠州の夢の夢ポーク」を使ってるとか。
“夢の夢”って重ねるほどにスゴイのかしら?
でも夢にしてはサイズ小さいなぁ〜
もっと夢大きければイイのになぁ〜
と、口にすると、
柔らかくも噛み応えがあり、
脂の甘みだったり、
炙りによる香ばしさだったり、
いや、これイイじゃん。
夢はたくさん、
チャーシュー麺にしても良かったな。
味玉は半熟で柔らかく、
黄身の味が強い。
海苔は浜名湖ぶち海苔というのだそうで、
スープにほぐれ、
麺に絡んで磯の香りを放つ。
小松菜はよく見かける食材で、
特に気にも留めていなかったんだけど、
品質の違いなのか、
茹で方なのか、
しゃきっぱきっ!
ハリのある食感、
瑞々しきほろ苦さにオドロキ。
てなことで、
食べ進めての完食。
空いていた店内にも後客が訪れて、
スタッフは注文取りを終えると、
奥へ行ったきり戻らず、
声を掛けて席を離れるも反応無く、
「ほりかわの悪口言って100円返金!」
夜営業の居酒屋ほりかわホームページでは、
そんなクレームを募集していたけど、
昼営業では募集してないのかしらん?
ま、僕のはクレームでも悪口でもなく、
いつも単なる感想だから関係ないけどねん。
そんなことを思いながら寂しく退店。
お金は払ったし、
声も掛けたんだけど、
なんだか黙って帰ったようで心苦しいわ。
麺や ほりかわ ➨ https://555horichan.wixsite.com/my-site-4
居酒屋ほりかわ ➨ https://izakaya-horikawa.owst.jp/
さてさてさて、
地元食材を使うなど旨みを持たせ、
上手くまとめられた一杯かなとは思います。
思うんだけど、
何か分からないけど惹かれるような、
それをまた食べたい気持ちには繋がらず、
上手くまとめてあるだけの優等生的で、
居酒屋だからこその、
既存のラーメン店とは違うような、
和食の素材や技術を活かすような、
何か個性のようなものを特に感じずで、
凡庸に収まってしまった感はあるなぁ〜
塩ダレは開発中らしく、
期待はしたいけど、
また凡庸なものにならないかと危惧。
退店後しばらくすると、
妙な甘みが口の中に残っていて、
それはあまり気持ちイイものではなかった。