閉店情報が入ってきた。

平成元年創業というから、
３０年ほどの歴史ある店で、
僕は近年は行けてなかったけど、
何度かは食べに行ったことがある。

先日も閉店した店があって、
続けての知らせに戸惑いは隠しきれない。

行っとこ。

 

 

２０１９年７月末閉店。

 

 

【風流手打ちそばうどん 佐鳴庵】

松などの木々に囲まれていて、
久しぶりということもあり、
一旦通り過ぎちゃいました。(〃ω〃)

信楽焼のタヌキがお出迎え。

店内は落ち着きのある和の趣で、
テーブルと小上がりによる構成。

 

「お客様へ」と書かれた貼り紙は、
茹で時間により順番が変わる旨で、
年季を感じさせる変色した紙。

そして真新しい白き紙には店仕舞いの告知。

う〜ん、こういうのを見ちゃうと、
感慨深くはあるなぁ〜

 

御品書きはこちら。

何度か食べた「鴨せいろそば」にしよッ！

おそらくは最後になるかな？と、
そうも考えたんだけど、
醤油が効いたつゆで食べたくもある。

シンプルに攻めよっかな。

 

 

 

【せいろそば（重ね）】￥755＋705

シンプル故にお値段を抑えたこともあり、
重ねを選択してのせいろ２枚重ね。

蕎麦って量が少ないから２枚にしても、
多分足りないような気はするけど、
かと言って、
今回はゴハンで満たしたくない気分。
そんな時もあるのよ、うん。

 

まずはそのまま摘まんでみる二八そば。

甘みを感じつつも、
風味は大人しいような気がする。

つゆを器に入れて準備を、と思ったら、
これがまた蕎麦猪口じゃなくて小鉢。

どうなんだろ？
ずっとこれだったのかしら？

風流とは感じないなぁ〜

つゆが浅いので浸け加減が分かりづらいし、
なんか食べづらい。

白ネギ、大根おろし、山葵なんかと、
それぞれ合わせたりしてズズッ！と、
２枚目に取り掛かりズズッ！ズズッ！と。

程良い量で、
若干物足りなさはあるけど、
それは思い出が補ってくれるかな？と、
そば湯でしみじみと、しみじみと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遅い時間帯だったこともあり、
先程まで居た客は退店してしまい、
僕ひとりのノーゲス状態。

 

 

んぁ？

 

 

店主がせいろとつゆを持ってふらふらと。

賄いタイムかん？
と思ったら、
そばが上手く切れてなかったので、
もう１枚食べてと。

へ？

いや、そんな悪くなかったと思うけど？

 

てか、それ口実で話がしたいみたいで、
閉店に至る“諸般の事情”を語ってくれる。

全盛期からすると寂しくなったし、
当時の客は高齢で食べに出れなくなったり、
若しくは違う世界の人になっちゃったり、
で、若い人はお金を使わなくなったり、
消費税は上がるし、
材料も上がるし、
自分も歳を重ね７月にもうひとつ重ねるし、
家庭の事情もあったりなんちゃら・・・

ふむふむふむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ食べてもイイかしら？

ズズッ！ズズッ！

ふむふむふむ。

ズズッ！ズズッ！

 

 

 

 

３枚でちょうど良かった感じだわ。
ありがたくいただきました。

外に出てもまだ話は尽きず、
いっぱいいっぱい話してくれました。

うん、名残惜しくはある【佐鳴庵】

 

 

 

 

２０１９年７月末日・・・店仕舞い。