まだイケる。
御前崎からの帰り道、
まだお腹の容量に空きはあってまだイケる。
ま、でも、
単にお腹を満たすだけでなく、
ココロをも満たしたくあって、
もうね、気持ちは固まっている。
食べるもの・・・は、決まってないけど、
今回はやるべきことは決めている。
作戦は決めているのだ。
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【menya 787】
向かっている最中に考えた計画があり、
それを実行するにあたっては、
まずは1対1に持ち込むのだ。
メイコちゃんが出てくるであろうから、
そこからさりげなき誘導に導くのさ。
さぁ、どんな対応をしてくれるかしらん?
何を口にすることが出来るかしらん?
いざいざいざ!
「いらっしゃいませ。
お客様は何名様ですか?」
アンのジョー、
店頭ベンチの次客の確認はメイコちゃん。
誘導しつつ、
後客の確認もする。
お!気づいたぞ!
店頭ベンチへと促される。
「しばらくお待ちください。」
声の届く距離に来たぞ。
「ヤツは居ないの?」
「いるよ。」
イヂって欲しいオーラ全開で、
それはメイコちゃんにも伝わっているので、
“ヤツ”で連想する奴はひとりしかいない。
伏線は張ったので上手く引っ掛かるか?
食べ終えた先客が出てきたので、
そろそろ中へと呼ばれるはず。
「いらっしゃいませッ⤴︎」
もうね、引くほどに、
苦笑しちゃうほどに、
いつも以上に勢い良く、
元気良く扉から現れる獲物、スグルゥ。
はい、ビンゴ!
エサを撒いておいたので、
アンのジョーで喰らいついたわ。
さ、作戦開始だ。
「あ、ちょっと・・・」
動かないようにストップをかけ、
おもむろに財布から2,000円を渡し、
「今、食べさせたいものを買って❤︎」
「え?」
「トッピングは無くてイイから。」
「え?」
「つけ麺はやめてよ、寒いから。」
「え?マヂっすか?」
「うん、ホントホント。」
「買ったら提供まで内緒にして出してね。」
「トイレ行ってくるから買っといてね。」
「えええええ???」
青天の霹靂、寝耳に水、藪から棒・・・
券売機の前で固まっちゃったぞ。
「メイコさんに相談してもイイですか?」
「ん?ダメ!」
「えええええ???」
用を済ませて出てくると、
まだ券売機前でフリーズしているスグルゥ。
「あれ?まだ悩んでるの?」
「ぇぇぇぇぇ⤵︎」
ちょっと声が小さくなってるぞ。
「早く買ってよ。」
「ぇぇぇぇぇ⤵︎」
観念して食券を購入し、
厨房へ向かうと、
店主に趣旨を小声で伝えている。
さて、何を食べさせてくれるかな?
何を食べるのか分からないミステリーさ。
楽しみでしかないわ。
「牡蠣らーめんですッ!」
店主が元気良く提供してくれました。
【牡蠣らーめん】¥1,250
ほほぉ〜
ゴールデン丼にスープをたっぷりと張り、
これだけでワクワクしちゃうね。
必要最小限の構成要件としての配されるは、
牡蠣、青ネギ、柚子皮、
そして別容器にレモンで、
整えられた麺線を長く魅せている。
五感のひとつ視覚から魅せていてイイけど、
肝心の味はどうなんでしょう?
まぁ、貝イヂリは得意中の得意な店主で、
味は間違いないとは思うものの、
選択したのはスグルゥ。
ゆえに期待しつつ、
逆にハズしも期待しちゃう僕もいる。
立ち上がって鼻をくすぐる香りでもって、
既に答えは出ているんだけど、
まずはスープをひと口。
ほほぉ〜
イイねぇ〜
牡蠣らしき旨みだけでなく、
その奥に支えるベースがあって、
タレはそれらを消すように、
突出させ過ぎるものではなく、
あくまで旨みを引き立て膨らませ、
相乗効果でもって作り上げている感じ。
うん、そうなの、そういうことなのね。
単純にこの素材を活かすべく、って、
単純に個だけではなく、
複雑に個々を絡めた相乗効果でもって、
魅力的なものを作り上げている感があって、
あああああ
単に味だけでなく、
それは人間関係もそのような気もするなぁ〜
個々が絡み合い支え合うことによって、
応援されて個が引き立ったりで、
なんだかね、
なんとなくね、
そんなことを思っちゃった。
たまらんよ。
知らんけど。
(。-∀-)
それに合わせるは低加水細麺。
平打ち形状をしていて、
揃えられた麺線を崩すのは忍びないけど、
崩さなきゃならない時もある。
A-Ha、それは今、ってことで、
引っ張り出して啜ってみると、
しなやかに啜り上がってくる。
スープをしっかりと馴染ませていて、
茹で過ぎずも茹で足りずの加減が良く、
麺の扱いは上手いように感じちゃうなぁ〜
しっかりとしたスープの旨みを引き立て、
一体感良く食べさせてくれる。
そこにストレスはない。
青ネギは青き香りを放ち、
この一杯には異な香りではあるかもだけど、
そこが意外に合ってたりする気もする。
牡蠣は麺下にも沈んでいて、
3個も入ってた。
あ、向きは特に意図的ではありません。
\(//∇//)\ キャッ
柚子皮は柚子皮。
特に効果的とは思えず。
ある程度食べ進めたら、
別容器のレモンを登場させる。
くし形に切られたもので、
映えさせるだけの目的のスープINではなく、
油などで手がべちゃりーになることもなく、
にゅうううううう
搾り入れてみて、
スープを確認してみる。
うん、なるほどなるほどなるほど。
要らないな。
合う、合わないでいったら合わないと思う。
せっかくの牡蠣の旨みを消すような感じで、
酸味が香りも旨みも減らしちゃうよに思う。
後で聞いてみると、
レモン添え肯定派の客がいるようで、
「皆んな美味しいって言ってくれる。」
もしかしたら、
もしかしたら、
もしかしたら、
そんなことを言われてるやもしれないけど、
そこは店主本人がどう思うか?であって、
止めるに止められないのかもしれないけど、
効果的なら止めて欲しくないけど、
コストも掛かることなので、
僕的には要らないと思うけどなぁ〜
ちょいとレモンに侵されはしているものの、
旨みは旨みとして味わいたく、
ゆっくりと丼を傾けての飲み干し。
完全スープペロリの完スペフィニッシュ。
「どうでした?」
食べ終わりを確認し、
スグルゥが問うてくる。
「イイ選択だね。」
それを聞いて安堵の表情を浮かべている。
普段食べないであろうという考えの下、
この一杯を選択したらしい。
イイところはイイと、
そうでないとこはそれなりに、
是々非々に対応すべきと僕は考えるので、
今回はそう思ったのでそう返した。
でも、それだけで終わらせないのも僕。
「次もよろしく。」
「え?え?えええええ???」
一瞬喜ばせておくも、
喜ばせたままにはしておかず、
次なるプレッシャーを与えておく。
上げたら下げる。
ジェットコースターって楽しいジャン!
ジャンジャジャン!
٩( ᐛ )و アヒョ
イヂられるのは嫌いじゃないようだし、
他人にオススメする為には・・・
ラーメン一杯に対しての向き合い方、
ラーメン一杯の食べ方や感じ方、
ちょっと考え方が変わるやもしれないな。
サプライズは成功したものの、
「いらっしゃいませッ⤴︎」
次は飛び出してこないかもしれないな。
ま、それならそれで違うことを企もう。
とりあえずひと仕事は終え、
厨房の中で安堵するスグルゥ。
後ろを通るスズキさん。
もうひとイヂリして帰ろう。
「あ、スズキさんごちそうさまでした!」
「スズキさん、またね!」
ぶんぶんに手を振って、
スグルゥとは目を合わさずに帰る。
「えええええ???」
皆んなが笑ってる。
小犬も笑ってる。
ルルルルルル。
今日もイイ天気。
٩( ᐛ )و アヒョ